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個別銘柄投資について

個別銘柄の投資を行うとなると、私はIR資料やその他の情報から、会社の成長率を推測します。そして現在の株価と対比して、購入の可否を決定します。

経験上、IR資料から考えて、会社の成長率を推察した場合、売却するまでの期間で大きく外れて、株価が下落し、損失を被るような経験は記憶にありません。

それよりか、経営者の将来の不安や投資家に発表した見栄を守るため、証券会社にそそのかされた知りませんが、予想外の無謀なM&AやMSワラントの発行などにより、損失を被り、売却に至る事がありました。

簡単ではありますが、事例を紹介します。

 

事例1 トータルメディカルセンターによるM&A

7-8年前の出来事であり、記憶で話して申し訳ないのですが、私が投資した当時の当社は北九州で薬局を営んでいるIPOしたての会社でした。この会社は、複数の店舗を兼任するスタッフを多数そろえる事により、スタッフの欠勤が発生とき、応援できる体制を構築することにより、低コストで事業を運営していました(スタッフは育児中の女性も多く、急な欠勤がけっこうあったそうです)。また、福岡は人口が増加している地域であり、全国展開よりローカル企業でやっていく事を社長は言っていました。

しかし、IPOしてから1-2年くらい経つと、急に会社を1.5倍にするような大規模なM&Aを発表しました。また、その会社は赤字であり、規模の拡大は急がないのに何故、そのような企業を買収するのか不思議に思いました。証券会社にそそのかされたのかと邪推し、会社の成長戦略が変ったと判断し、すぐに売却しました。保有期間は1年半程度でした。その後、2013年に他社に買収されました。何故、上場してすぐに非上場化したのか?おそらく、業績の見通しが厳しくなって、身売りしたのではないかと思っています。

 

事例2 日本管理センター

当社もIPOして間もない頃に株を保有していました。ただし、当社は高成長しており、またIRが上手で今後も続くであろうという事が説明されていました。私は、直近の成長は会社が言ってる通りであろうが、どこかで成長が頭打ちなるだろうと思い、注意深く会社の発表資料を見ていました。また、当社は高い業績予想と実績をほぼ一致させることを誇っていました。一致できるのは、余裕があるからで、余裕がなくなっても一致させてくると粉飾の可能性が高まると思い、警戒していました。

結局、保有してから1年程度で売却しました。理由は、株価に対するバリエーションが高まりすぎた事、月次情報で発表されていたKPIの伸びが止まってきた事、KPIの伸び悩みは会社全体を表していないという社長の説明(実際、当初の計画通り、多角化し、業績は伸びていましたが、背景が不動産売却関連の収益という一時的なものになりやすい所に支えられていた)に不信感を感じた事です。

しかし、株価が下落したら、また買い戻そうという気持ちもあり、定期的にウォッチしていたのですが、昨年、MSワラントを発行し、株主に損失を被らせていました。社長は、高い成長を実現するため、今はもう少し待ってほしいと言ってました。きっと、主要株主である証券会社からのプレッシャーが凄かったのかもしれません。証券会社の株の売却を逃れるため、MSワラントで証券会社に利益を与えようと思ったのかもしれません。

事例3 プレミアサービス

この会社は、2017年から2018年にかけて、私は保有していました。過去に記事も上げていますが、この会社はKPIが年率20%程度の成長をしており、個人投資家から人気がありました。また、サービス提供が数年間に及ぶにも関わらず、一括で初年度に入金があり、キャッシュリッチであると社長は説明していました。

しかし、よくよく考えれば、一括でお金をもらうと、そのあと一切入金がありません。売上は安定して計上できますが、現金の入金がありません。キャッシュリッチであるのは現時点だけであり、実は将来的には厳しいのではないかと考えていました。

案の定、資金的に余裕がないのか、MSワラント発行に至り、株主利益を大きく損ないました。私は、事前に兆候を把握しておきながら、回避できませんでした。将来はキャッシュに不安があっても、まだ大丈夫だろうと思っていたからです。経営者は、先々に手を打ってきて、やられてしまいました。2018年の決算を覗いてみると、営業キャッシュフローが赤字になっていました。こうなるのが経営者はわかっていたんだと思います。

 

まとめ

一見、投資するときは、魅力的な投資先に見えても、時間が経つと、経営者の気持ちの変化で企業価値が著しく棄損することがあります。先日、投資したDIシステムもいつかそうなる前提でIR情報を注視していきたいと思います。